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宮藤官九郎脚本『あまちゃん』紹介感想

2010年代感想
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始めに

 宮藤官九郎脚本『あまちゃん』紹介感想を書いていきます。

背景知識、演出

コンセプト

 第1部では、東北地方・岩手県三陸海岸沿いにある架空の町・北三陸市を舞台に、東京の女子高生・アキが夏休みに母の故郷である北三陸に行き、祖母の後を追って海女となり、地元のアイドルになる流れです。

 第2部の前半では、アキが地元アイドルたちを集めたアイドルグループのメンバーとしてスカウトされ、東京でアイドルになるために奮闘します。後半では、現実でも2011年3月11日に発生した東日本大震災を描き、アキが北三陸に再び戻り地元のアイドルとして復興に携わっていきます。

物語世界

あらすじ

 1984年夏の「北三陸鉄道リアス線」開通式、歓喜に賑わう大勢の人たちをよそに、18歳の天野春子は上り列車に乗り込みます。

 それから24年後の2008年(平成20年)夏、春子の娘で東京で生まれ育った16歳の天野アキは、祖母・天野夏の危篤の知らせを受けた春子と彼女の郷里である岩手県北三陸市袖が浜を訪ねます。

 しかし夏の危篤の話は、後継者不足に悩む観光資源「北の海女」を春子に継いでもらおうと、北三陸駅の駅長・大向大吉がついた嘘でした。家出同然で上京した春子は、夏との口論の末に東京に戻ろうとするものの、過疎化が進む北三陸の現実を知ったアキは海女になろうとします。夫・黒川正宗との離婚を決めた春子とアキは北三陸に移住し、地元のアイドル志望の足立ユイと親友になるのでした。

 初代「ミス北鉄」となったユイと海女活動中のアキは、観光協会のホームページに動画が掲載されてアイドルオタクの注目を浴び、北三陸には大勢の観光客がきます。二人は観光PRの広告塔的存在になります。

 そんな中、久しぶりに袖が浜に帰ってきたアキの祖父(春子の父)・天野忠兵衛の口から、春子がかつてアイドルを目指していたことが暴露されます。過去の経験からアキがアイドルになることを嫌う春子の思いに反し、アキは春子の歌う姿に感銘を受けたこと、ユイと共に「潮騒のメモリーズ」として大勢の人前で歌い楽しさを感じたこと、昔の青春映画「潮騒のメモリー」を見て主演女優の鈴鹿ひろ美に憧れたことをきっかけに、芸能活動に目覚めます。

所感

朝ドラの佳作

 本作はクドカンの脚本で、朝ドラの中ではかなりの佳作です。

 朝ドラが迷走しやすいのは『舞い上がれ』などでも顕著なのですが、放送期間の長さに伴って長尺が必要で、どうしてもその間に興味を途切れさせないために工夫が必要になるのですが、そこで方向性の転換を試みることで作品のテーマやプロットの一貫性が損なわれてしまってしまうことが多いからです。

 他方で、本作はクドカンの脚本が優れていて、後半に回収される伏線の配置なども用意周到で、それによって盛り上がりがあって興味が途切れないのに加え、最初は海女をやっていて、それから御当地アイドル、アイドルを目指していくという展開が描かれ、さまざまなバラエティに富むエピソードが展開されるのですが、序盤から張り巡らされた伏線がしっかり後半にも活かされていて、路線変更する中で作品が破綻していくような感じがちっともしません。

個人的な好み

 ただ、正直言って、クドカンの作品は自分は嫌いです。

 なんでかというと、結局喜劇要素の味付けとかテイストが肌に合わなくて、心から好きと思える作品がないです。ジョン=ランディスの監督作品みたいな感じで、確かに面白いと思う作品もあるものの、いまひとつ全面的には乗り切れないところがあります。

コメント

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