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タランティーノ監督『キル・ビル Vol.2』解説あらすじ

2000年代解説
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はじめに

 タランティーノ監督『キル・ビル Vol.2』解説あらすじを書いていきます。

演出、ジャンル、背景知識、ムード

ポップアート、モダニズム(ジャンリュック=ゴダール、ウィリアム=S=バロウズ)、シュルレアリスム(ジャリ『ユビュ王』)

 タランティーノ監督は幅広い作品を摂取し、表現に取り入れる演出家です。この作品もポップアート的なコンセプトのもと、キッチュなパルプ雑誌作品(『パルプ=フィクション』などと同様)やマカロニウェスタン、香港映画のパロディを展開し、ブルジョワ的な既存の芸術へのカウンターとなっています。その先駆けとなったのは、ジャンリュック=ゴダール(『ゴダールのリア王』)などの演出家でしょう。

 シュルレアリスムにおける身体性、口語性、ウンハイムリッヒなどの理論に負うところは大きく、ジャンルの代表作アルフレッド=ジャリ『ユビュ王』のような、猥褻な口語的世界が再現されています。

ラブレー、トウェイン、セリーヌ、あるいはエルモア=レナード的な口語的、身体的世界

 タランティーノを代表する演出はなんといっても卑俗な口語の使用です。それは例えばアメリカ文学の祖、トウェイン(『ハックルベリ=フィンの冒険』)にも似て、人種の坩堝たるアメリカというコミュニティを生々しく描いています。タランティーノ作品に通底するポストコロニアルな主題がここには見えます。

タランティーノがエルモア=レナードより継承する独特の卑猥な口語的世界はセリーヌ(『夜の果てへの旅』)を連想させます。

ミュージカル。ラテン=ミュージック

 『パルプ=フィクション』もディスコミュージカルとして見応えある内容でしたが、本作も楽曲センスが光ります。

 ラテン=ミュージックを中心にしたデザインで、マカロニウェスタン風味の外連を演出します。

マカロニと香港映画

 本作は全体的にマカロニウェスタンと香港映画の影響が顕著です。レオーネ監督ドル箱三部作(1.2.3)にも似た、魅力的な悪役描写が光ります。

 ブルース=リーのカンフーなど、香港アクション映画の影響が顕著なのですが、正直本作の殺陣はあまり良くありません。

シリーズの特徴 

 1と2でややテイストが違うので結構好みの別れるところらしいですが、自分は2を推しています。なぜならメロドラマの演出が優れているからです。

 1はコメディタッチで殺陣が中心なのですが、あまり殺陣の出来が良くないので推していません。2はもっとウェットなメロドラマになっていて、とにかく演出がうまいです。『パルプ=フィクション』やベッソン監督『レオン』とは雲泥の差です。

物語世界

あらすじ

 前作でオーレン=イシイとヴァニータ=グリーンに復讐を果たしたザ=ブライドは、残る三人人、ビルの弟で現在は酒場の用心棒のバドと、ビルの現在の愛人であるエル=ドライヴァー、そしてビルに復讐するため、まず手始めにバドが住むテキサスへ向かいます。

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