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ミラー監督『マッドマックス/サンダードーム』解説あらすじ

1980年代解説
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はじめに

 ミラー監督『マッドマックス/サンダードーム』解説あらすじを書いていきます。

演出、背景知識

シリーズの方向性を確立

 本作はマッドマックスシリーズ(1.2.3.4)の3作目にあたる作品です。

 このシリーズは2からポストアポカリプスものの西部劇風のSF映画になっていきます。本作もその様式を踏まえます。

神話的象徴

 このシリーズは2から、顕著に神話的象徴の手法が取り入れられるようになり、エリオット『荒地』やフォークナー『響きと怒り』』以降のモダニズムのモードを踏まえています。2でも文化人類学的なエッセンスが濃厚で、キャメロン監督『アバター』をも連想します。

 本作もマックスという英雄の放浪が描かれていきます。またギリシア=ローマのコロッセオの象徴のようなロケーションでの戦いが描かれます。

股旅もの

 本作は全体的に西部劇のバリエーションになっており、修正主義的西部劇以降のモードを踏まえています。

 マックスという主人公が各地を放浪し、現地で問題を解決するという、長谷川伸の股旅ものや『シェーン』のような様式が2で確立しました。

ソードサンダルパロディ

 シリーズ(1.2.3.4)の中でジャンル的な実験を展開するのが特徴の『マッドマックス』ですが、本作はソード&サンダルと呼ばれるイタリアの時代劇、歴史劇のパロディになっています。このジャンルは古代や中世のギリシア、ローマを主な舞台とするのが特徴で、ゲームではアサクリシリーズなどがこのジャンルの様式からの影響が顕著です。

物語世界

あらすじ

 マックスは、航空機を操る謎の親子連れに乗り物や装備を奪われます。

 徒歩でたどり着いた「バータータウン」は、物々交換で成り立つ街でした。街の支配者であるアウンティに腕前を買われたマックスは、自分の持ち物を取り戻すべく、全ての問題を解決するために設けられたステージ「サンダードーム」にて、街の裏の支配者であるマスター・ブラスターと戦うことになります。しかし、マスター・ブラスターが二人組、ひ弱な老人マスターと子供のブラスターの二人組だと気づいたマックスは、止めを刺せず…。

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