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ライミ監督『スパイダーマン2』解説あらすじ

2000年代解説
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始めに

ライミ監督『スパイダーマン2』解説あらすじを書いていきます。

演出、背景知識

作家主義のトップランカーだが…

 サム=ライミ監督はSFファンタジー映画における作家主義のトップランカーであり、ジェームズ=キャメロン監督(『エイリアン2』)とか、最近ではポン=ジュノ監督(『パラサイト 半地下の住人』)などに比肩します。

 ただ、とはいえ個人的にはあんまり好きではなくて、何故かというとゾンビ映画はロメロ以前のクラシックなホワイトゾンビのほうがムーディで好きなので、ロメロ(『ナイト=オブ=ザ=リビングデッド』)以降のブラックコメディテイストの吸血鬼風のゾンビ映画が肌に合わないのです。『死霊のはらわた』シリーズ(1.2.3)とか、上手いのは分かるけれど嫌なのです。ゲームだと『デッドライジング』シリーズ(1.2.3.4)とかがロメロ的なゾンビ作品としては有名ですが、古典的なゴシックホラーテイストの『バイオハザード』シリーズや、『SIREN』シリーズ(1.2.3)のほうがムードがあって好きです。

 ただ実力は認めざるを得ないのは確かで、それとアメコミ映画にはあんまりそういう嫌味なところがないので安心して演出を味わう事ができます。

アメコミ映画の佳品。メロドラマ

 アメコミ原作映画に関しては30年代ごろからあり、すでに長い歴史的な蓄積があるジャンルなのですが、従来のヒット作はバートン版『バットマン』シリーズ(1.2)やドナー監督『スーパーマン』のような感じで、象徴主義演劇風のカリカチュアライズや古典的なアラン=ドワンや連続活劇風の牧歌的なコメディアクション路線がメジャーでした。

 本作はメロドラマとして堂々たる完成度の高さで、リアリスティックな心理が展開されていきます。

あり得たかもしれないピーターとしてのオクトパス

 本作のヴィランであるオクトパスは、主人公のピーターとバックグラウンドが共通しています。つまるところ、ふたりとも自分の過失で大切な人を死なせてしまった責任に苛まれているという部分です。

 力に支配され責任を受け止めきれぬまま暴走する、あり得たかもしれないスパイダーマンとしてのオクトパスと、ピーターの戦いが見どころです。

物語世界

あらすじ

 ピーターはスパイダーマンとして日夜悪と闘い大学にも通っていました。ピーターは、メイおばさんが開いてくれた誕生パーティーでMJとハリーに再会します。しかしゴブリンの一件以来MJとの距離は広がり、ハリーともギクシャクしていました。

 ある日、ピーターはハリーの紹介で科学者オットー=オクタビアスと出会います。ハリーは父ノーマン亡き後、オズコープ社の社運を賭けた核融合プロジェクトを仕切っており、その中心人物がオクタビアスでした。愛妻家で心優しいオクタビアスはピーターを好意的に迎えます。

 オクタビアスが観衆の前で核融合のデモンストレーションを行う日。オクタビアスは脊髄に人工知能を搭載した金属製のアームを直結し、そのアームで実験を披露しようとします。しかし実験装置が暴走、強力な磁場が発生します。会場は粉々に破壊され、ロージーは命を落とし、オクタビアスもアームの人工知能を制御していたチップを失います。その直後に意識不明となり病院で手術を受けるものの、制御チップを失いアームの人工知能が凶悪化。オクタビアスが気を失っている間に医師達を虐殺し逃亡します。その後、思考をアームに支配されたオクタビアスは「ドクター=オクトパス」と化し、悪事をはたらきます。

 

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