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キャメロン監督『エイリアン2』解説あらすじ

1980年代解説
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はじめに

キャメロン監督『エイリアン2』解説あらすじを書いていきます。

演出、背景知識

シリーズについて

 シリーズ(1.2.3.4)のナンバリング作品は四作品ありますが、二作目までの作品という声は多く、個人的にもそう思っています。それぞれの特徴として、一作目はクラシックなスタイルのパニックホラー、二作目はホラーとキャメロン得意のSF活劇の折衷、三作目は一作目に近くホラーテイストで追い縋るエイリアンから逃げ回るストーリー、四作目はデザインがギーガーなのも踏まえてシュルレアリスム風のアーティスティックなビジョンやアクションで魅せる内容になっています。三作目は監督のフィンチャーが『ファイト=クラブ』で演出の要領を掴む前なので、若書きで今ひとつです。四作目もシリーズに期待される面白さとは違うしなんだかなあ、という感じです。

 それとやっぱり一作目のエイリアンのデザインの造形のインパクトが圧倒的すぎたので、その衝撃がずっと乗り越えられないままです。

SF活劇

 前作はオバノンの脚本が光り、クラシックなスタイルのホラーとして見応えのある内容になっていました。宇宙船を舞台とするシチュエーションも巧みで、静けさの中でエイリアンが見え隠れする恐怖演出にも長けていました。

 本作は脚本も監督もキャメロンで、一流のSF監督なので、コーマンの下で培った怪奇映画、ドイツ表現主義映画など古典的なファンタジー映画の演出スタイルをよく弁えているため、文句なしに一級の作品になっています。演出家としてははるかにリドリー・スコットよりうえです。

 前作と比べると、本作はガンアクションのSF映画になっていて、前作ではエイリアンから逃げ回るばかりでしたが、本作ではエイリアンの群れとの果敢な戦いが描かれていきます。『ターミネーター』シリーズ(1.2)のサラ=コナーのようなヒロインの戦いが見どころです。

物語世界

あらすじ

 前作でノストロモ号から唯一生存したエレン・リプリーの乗った脱出艇は偶然発見、救助されます。宇宙ステーション内の病院でハイパースリープから目覚めたリプリーは、ウェイランド・ユタニ社の社員バークから、57年間も宇宙を漂っていたこと、そして娘アマンダが2年前に他界したことを告げられます。
 会社の査問会でノストロモ号を爆破した責任を問われたリプリーは、任務中にエイリアンと遭遇したことを主張するが信用されず、ハイパースリープの影響で精神異常を起こしていると疑われ、航海士資格を無期限停止にされます。
 リプリーは倉庫で作業員として働くも、毎晩悪夢に悩みます。やがてノストロモ号の着陸したLV-426からの連絡が途絶え、入植民157人が消息不明になります。調査のため植民地海兵隊が派遣されることとなり、リプリーは航海士としての復帰と引き換えに、戦略アドバイザーとしてバークと同行して欲しいと持ちかけられます。エイリアンの研究や持ち帰りはせず、殲滅させるのみという条件付きで同行を決めます。

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